2016.03.16
3度目のアツシ・・・この漫画がすごい
前々回に引き続き
今回も和風アメコミ作家「カネコアツシ」
まさに鬼才デヴィド・リンチを彷佛させる
狂気の世界
圧倒的な画力とストーリーで読者を虜にする「WET MOON」は
世界に誇る日本のハードボイルド&ノワールSFコミックの傑作だ!!(bossa店主)
(笑)
あらすじ
時は1960年代の日本
佐田刑事はある事件で女を取り逃がし
頭部に怪我を負う
そこに「何かの破片(異物)」が
埋め込まれているという感覚に
悩まされる日々をおくる
佐田は曖昧な記憶
そして歪む世界に翻弄され
意味ありげにフラッシュバックする
ジョルジュ・メリエスの映画
「月世界旅行」の1シーン
佐田は大砲の弾が刺さった月を
見上げてつぶやく
「人間が月になど、いけるはずがない」
これは現実なのか?
自分は狂っているのか?
歪む世界の中「異物」とともに女を追う佐田
結末は・・・・・
こんな感じ
WET MOON 全3巻
群像劇的な『SOIL』に比べ
執拗に女を追う佐田刑事と言う設定で
「サスペンスね」
なんて気を抜いていると
後ろからハンマーで殴られた様な衝撃を味わう事になりますよ(笑)
いや〜ほんと素晴らしいですね
カネコアツシ先生!
頭に埋め込まれた「異物」
この設定からのSFチックな悪夢の始まり
そして心地よささえ味わえるバッドなトリップ
この不思議な感覚はやはり
リンチの「ロスト・ハイウェイ」や
「マルホランド・ドライブ」
さらにコーエン兄弟のウエットな
ユーモアまでも感じさせる
プラス
タランティーノやロドリゲスのような
マッドかつスタイリッシュな味わい
この優れた監督達の作品と『WET MOON』は
そう遠くない位置にあるんじゃないかと思いますね
要するに自分の好きな監督さん達と比較する事で
「どれほど素晴らしいか」
を表現しようかと思いましたが
たんに私がどれだけ好きかと言う話でしかなくなり
結果
「読まなきゃわからないよね」って結論ですかね?
『WET MOON』の結末は
ネタバレになるんでお教えできませんが
ブログの結末は
しょーもない俺ってことで
3回にわたる「カネコアツシ」についてのブログ
ご愛読ありがとうございました
(笑)